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APFからの出演依頼 加筆版

 30日深夜、APF通信社から私のもとに一通のメイルが送られてきた。大晦日から正月にかけて企画されたトーク番組への出演依頼である。

 ところが、それは出演依頼と言うにはあまりにお粗末なもの。直ぐに断りのメイルを入れたが、その後APFからは何の返事もない。下に添付したAPFとのやり取りを読んでいただければ分かるが(本来ならメイルは公開するべきではないと思うが、先にAPFが公開したのでそのやり方で応じている)、こんな出演依頼ひとつ取ってみても、この会社には社会常識というものが決定的に欠如しているように思われる。
 
 山路氏が“戦場のピアニスト”問題や金銭トラブルを起こした17年前、私がTBSのプロデューサーの前で山路氏に指摘したのは、彼の社会常識の欠如であり、ジャーナリストとしての勉強不足であった。TBSも私の指摘を真摯に受け取り、山路氏を「再教育」するかと期待したが、軌をいつにして始まった“政変”で混乱したこともあったかも知れぬが、実行されることはなかった。

 それどころか、TBSは彼を重宝して使い続けた。APFの成長の裏にTBSの存在があった事は間違いない。コメントなどに山路氏を重用した筑紫哲也さんを誹謗する声が多いが、それは筑紫さんに責任があったと言うよりも報道部全体に問題があったと言えよう。

 『NEWS23』の他にも『報道特集NEXT(08年にJNN報道特集から名前を変えた)』などでAPFの映像が使われ続けた。報道特集ひとつ取ってみても、06年からの4年間だけで9本ものAPF制作の特集を放映している。「視聴者が見たい映像を届けて来てくれる」という評判を業界では何度も耳にした。

 「事実を映像に収める」ことよりも「視聴者が見たい映像を優先する」ことは、ジャーナリズムではあってはならない事だ。

 その結果、95年には、隠し撮り映像を巧みにつなげて事実と違うものに仕立て上げたと警察から判断されたと聞いた。また、2009年には違法な取材方法で、結果的に犯人を国外逃亡させてしまう「ブラックノート詐欺の違法取材問題」まで起こした。相手からたとえ犯罪のニオイがしたからといって、ジャーナリストは刑事や警察官ではない。違法な手段で、また犯人逃亡につながるような取材をするのは決して許されることではない。その辺りの線引きはたやすくないが、APFのやり方は捜査の妨害と取られても仕方がない。

 2009年の場合は、BPOの放送倫理検証委員会が2010年4月に出した意見書で、APFのやり口が報道機関としてあってはならないものと断言している。

 不祥事の発覚を受けて山路氏は、「当面、報道番組の制作を自粛いたします」と誓約したため、今度こそは基本からやり直すかと思いきや、何を思ったか、「長井さん、見ていてください」という言葉を残して今秋、山路氏はミャンマーへの不法入国を実行という彼らしいやり口で再起を図った。

 ところがそのニュースはあまり紙面や画面を飾ることはなかった。

 これで大人しくなったかと思っていると、今度は不倫騒動で彼の名前が喧(かまびす)しく取り沙汰された。その中の麻木久仁子氏の「金銭的にも疲れました」という言葉が気になった。

 そこで知人友人やインターネットなどから山路氏の情報を集めてみた。多くの情報が集まってきた。その中に、彼が主宰する『ジャーナリスト養成講座』の案内があった。

 それについて山路氏は、自分のサイトで次のように書いている。

 「APFのジャーナリスト講座の大きなテーマのひとつが《学説より実務》というものです。どんなに美しい言葉で報道倫理を語っても、伝えられなくてはダメです。取材の現場で必要なのは、学説ではなく実務。現場で生きる戦略と技術を伝授します」

 私は彼の学歴がジャーナリストに不適だというつもりはない。だが、こんなジャーナリズムが存在したとすれば、世の中崩壊だ。ジャーナリストにとって基礎体力である学問は当然必要なもの。この言葉こそが、まさしく「山路流」なのだと私は確信した。

 私の気持ちはその時固まった。今のマスコミの堕落した姿を少しでも修正できたらと「マスコミ・ウォッチャー」を自認する私にとって、これを見逃すわけにはいかないと考えた。


 APFから私に送られたメイルの内容やその手法を見ても、山路氏個人も会社も社会的に知名度は上がったかもしれないが、実質的には17年前から私が指摘した面で大きな進歩がなかったことが分かる。

 そんな経緯から私は彼を告発する記事を書き、さらにAPFからのメイルを公開した。本ブログのコメント欄や直接私に送られてきたメイルには、「借金問題にしろ、ヤラセ疑惑にしろ大したことはないではないか」という意見もあるが、それは違う。報道機関には、金銭感覚や人権の配慮という部分では、一般企業とは比べ物にならないほどの高い倫理性が求められる。それがあるからこそ、正義の御旗を振ることが認められているのだ。

 

以下、APFとのやり取りです。先に、APF通信社から送られた後半部分にあるメイルからお読み下さい。順序が逆になっています。

 APF通信社
代表 山路徹様
鈴木修平様

メイルを読ませていただきました。と言うよりも、知人からそちらのtwitterに出演交渉中との連絡を受け、先程知った次第です。

本題に入る前に、ブログに明記してありますが、私はいかなる媒体でもコメントを出したり、出演・執筆に応じていません。自分が納得できるものであれば話は別ですが、余程のことでないと首を縦に振りません。

本題に入ります。

通常ですと、出演交渉前に出演してもらおうとしている人の氏名を出すことは控えるのが常識です。

それも出演をお願いしようとしている相手へのメイルの内容までtwitterで公開するのは、真剣に考えているとは取れません。

それに、番組の【内容】のどれひとつを取ってもパネリストが私である必然性は感じられません。

最後の指摘になりますが、ジャーナリズムの専門家に出演依頼をする場合、出演料を明記するべきですよ。これは、マスコミであろうと、こちらから言い出さないと出演料や原稿料に触れない変な甘えがあります。よろしくありません。そちらも営利でやられている以上、その辺りはきちんとしてください。やり方を改められるよう進言させていただきます。

さて、そうは言っても、せっかくそちらから私との話し合いの場を提言していただいたわけですから逆にこちらから新たな提言をさせていただきます。私の方からも聞きたいことがありますからね。

どうせやるのなら、もっと広く開かれた場で、山路さんと私の「ハードトーク」をやりましょう。地上波のテレビがいいですね。ある番組プロデューサーから連絡を丁度もらっているのでそちらがこの件に承諾していただけるようであれば、話をしておきます。

最後になりますが、私の方もやりとりを自分のブログにあげさせてもらいます。

浅井久仁臣


>
>浅井久仁臣様
>
>前略ー
>
>下記の番組にご出演賜りたく平にお願い申し上げます
>
>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
>
>APF NEWS
>年越し生放送企画
>「マスメディアでは絶対に語れない!2010重大ニュースを徹底討論」
>
>今年日本を揺るがした重大ニュースについて気鋭の論客たちが徹底討論。
>マスメディアでは絶対に語れない真実をライブでお伝えします!
>「何が真実か」を知りたい方は是非お見逃しなく!!
>
>〔収録・配信日時〕
>平成22年12月31日(金)23:55〜30:00
>
>〔配信アドレス〕
>http://www.apfnews.com/apf_visible/apf_live/
>
>〔内容〕
>★検察審査会が小沢一郎議員を強制起訴へ
>★尖閣衝突映像と国際テロ情報がネットに流出、ウィキリークス問題まで
>★アフガンで常岡氏が拉致、ビルマでAPF山路が拘束、その後…
>ほか
>
>〔パネリスト候補〕
>浅井久仁臣(ジャーナリスト)
>日垣隆(ジャーナリスト・作家)
>山路徹(APF通信社代表)
>常岡浩介(ジャーナリスト)
>安田順平(ジャーナリスト)
>今一生(フリーライター) 
>奥秋昌夫(ジャーナリスト)
>ほか
>※順不同・敬称略
>
>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
>
>・ご自宅に中継班を出すことも可能です
>・スカイプや生電話によるご参加も大歓迎です
>・時間を限定してのご出演でも結構です
>
>ご検討のほど何卒宜しくお願い申し上げます
>お返事をお待ちしております
>
>草々ーAPF鈴木
>
>*********
>株式会社APF通信社
>鈴木修平
>TEL:03-5574-7301
>FAX:03-5574-7302
>*********
>
>
>


コメント
管理者の承認待ちコメントです。
  • -
  • 2011/01/02 10:07 PM
浅井さんが日本時間1月2日未明(午前2時ごろ)に「APF(山路徹代表)から出演依頼」(2010.12.31 Friday 12:08)というご自分の記事をこっそり削除されたことについて、私は、記事「マスコミへの“お年玉”」(2011.01.02 Sunday 02:01)にコメントを書き、削除の事実を指摘しました。これに対して浅井さんは、2011.01.02 Sunday午後12時23分の新記事「記事を加筆中」を起筆し、以下のように返答されました。

・・・・引用始め・・・・

「APF(山路徹代表)から出演依頼」と題して挙げていた記事を削除された、と「まさゆき」さんから指摘されましたが、そんな姑息なことはしませんからご心配なく。
今、前の記事はそのままにして加筆中です。加筆したものを一旦アップしようとしましたが、一点、確認を要する部分がありましたので、非公開にしてあります。確認ができ次第、公開しますのでお待ち下さい。

・・・・引用終り・・・・

そして、次の新記事「APFからの出演依頼 加筆版」(2011.01.02 Sunday 18:01)を立てました。浅井さんはその前の記事「記事を加筆中」では、「前の記事はそのままにして加筆中です」とあり、「一点、確認を要する部分がありましたので、非公開にして」あるので、「確認ができ次第、公開します」と表現しておられました。

しかし、この「加筆」はとても加筆と呼べるモノではありません。

問題の削除記事「APF(山路徹代表)から出演依頼」を浅井さんは完全に削除されたまま、私の指摘がなければ、やはり記事はそのまま葬られたに違いないと言わざるを得ません。もし浅井さんが書かれたように、真の加筆であったなら、非公開のままで加筆作業は可能でした。また加筆したとされる記事も、言明どおり「「前の記事はそのままにして加筆中」というのなら、記事のタイトルもオリジナル(「山路徹代表」を明記したもの)に「加筆版」という三字を加えるだけでよく、アップ時間もオリジナル時間の(2010.12.31 Friday 12:08)で再公開されるべきでした。そして加筆の理由を記事の冒頭に書くのが普通のやり方です。

しかし、それができなかった。つまり、浅井さんは、削除するのが目的だから、オリジナル記事を元から完全に削除してしまったのです。しかも確認したいと称する「一点」についても何の説明もなく、単なる「言い訳」に過ぎず、「加筆版」で加筆した内容は、確認しようがしまいがそのままオリジナル記事を付けた、さらなる「山路徹弾劾」記事に過ぎないのです。まとめますと:

(1)姑息にもタイトルを変えて別記事扱いにした。APF山路徹代表の名前をタイトルに残らないようにした。
(2)12月31日の削除した時点に「加筆版」を戻せなかった。
(3)削除の理由とした「確認したいという一点がある」とこだわった、そのものの説明もない。
(4)「加筆」部分はさらに「山路徹氏への非難」に終始しているのなら(余ほど攻撃し足りなかったのでしょうが)、オリジナル記事を削除せず、後日単純に追加記事を載せれば済んだだけの話だ。

以上のような状況から判断してみますと、やはり私がコメントで指摘したことによって、浅井さんは、「削除してしまったオリジナル記事を加筆中」という「取り繕い」をしたのだと思われても仕方がないのではありませんか。浅井さんの行動は、深刻に一貫性(Consistency)を欠いたものに思えますが、どうでしょう? これは、私が前にコメントしたように、浅井さんが「山路氏は永久追放すべきだ」と糾弾すると同時に、「ハードトーク」をやりましょう、と誘っているのと同じレヴェルの自己矛盾でしょう。
  • まさゆき
  • 2011/01/04 8:24 AM
まさゆきさんのご意見を拝見しました。おっしゃること、時間を要しましたが理解できました。その上で僕の意見も提示させて下さい。

加筆前と加筆後の浅井氏の記事内容にズレもブレもないのでConsistencyを欠いたというご指摘には読めないのが実情かと思われますが?

細かく時系列を追って誰の言動により加筆を判断なさったかは当事者のみぞ知る真意かも知れませんね。でも少なくとも内容にも主張にも一貫性がある記事と判断するのに妥当と考えます。よってConsistencyを欠くというご指摘には同意いたしかねます。それともこういう風に感じる我々が愚直なのでしょうか?
  • 困惑者
  • 2011/01/04 1:36 PM
★「困惑者」さんへ★

2011/01/04 1:36 PM、「困惑者」さんは書きました:

・・・・・引用始め・・・・・

加筆前と加筆後の浅井氏の記事内容にズレもブレもないのでConsistencyを欠いたというご指摘には読めないのが実情かと思われますが?

細かく時系列を追って誰の言動により加筆を判断なさったかは当事者のみぞ知る真意かも知れませんね。でも少なくとも内容にも主張にも一貫性がある記事と判断するのに妥当と考えます。よってConsistencyを欠くというご指摘には同意いたしかねます。それともこういう風に感じる我々が愚直なのでしょうか?

・・・・・引用終り・・・・・

これは、「困惑者」さんによる明らかな「誤読」です。私の当該文章をもう一度注意してお読みになれば、ご自分の過ちに気付かれるはずです。

私が浅井さんに、Consistency(一貫性)を欠いていると指摘したものは、あなたがご指摘の「加筆前と加筆後の浅井氏の記事内容」ではなく、「浅井さんの行動」です。私は次のように表現しています。「浅井さんの行動は、深刻に一貫性(Consistency)を欠いたものに思えます」と。つまり一貫性がないのは、浅井さんご自身なのです!!

現実に、ご自分では「削除したのではない、一時的に非公開にして、後で再公開する」と言いながら、実際にはその行動ではなく、「削除して別記事を立てた」という新たな行動とりました。だから、その新たな行動をとったことに対して、私は一貫性がないと申し上げたのです。浅井さんが加筆されたのは、山路徹氏を「さらに誹謗する目的でなされた加筆」であったわけです。
  • まさゆき
  • 2011/01/05 6:35 AM
誰がコメントしても無駄と思いながらも面白かったので。
「まさゆき」という方は宇宙人ではないかと。
Webは誰もが読めるので、新聞のように読んでいますが、コメント出来るので思わず書きました。これも載るんですかね?
  • tamaro
  • 2011/01/08 10:24 AM
浅井さんと私に関しては、直前に依頼することにより、「逃げた」とか「出てこなかった」というアリバイ(?)をつくるために、わざとあのような非常識をやったのだと思います。私の場合は、都内にいないことを知っていながら、「都内なら中継を出します」と言ってきました。常岡氏は「逃げた」と言いましたが、山路氏には10月から公開質問をしてきたのにすべて無視。それで彼主催で私を大晦日に呼びつける、という神経はどうかしています。
  • 日垣 隆
  • 2011/01/08 3:35 PM
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