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傷だらけの結婚写真

 4月8日は両親の結婚記念日。

 母は、今で言う「婚活」に帰国した職業軍人の父と見合い。その翌日、父の実家で式を挙げた。数日して夫と共に海を渡り、その後は数奇の運命を辿ることになる 。

 今日は父の遺影と共に写真に収まってもらった。間もなく卒寿(90歳)を迎える母だが、彼女の記憶にある父の姿は、当然の事だが20代のまま変わる事は無い。だから当然、昔日を語る時、その目は乙女の頃に戻る。

 誕生日を迎えたばかりで父を失った私にとって、父はまさしく「天上人」。父を知る元日本兵たちが語る嘘かまことか分からない父の武勇伝に心を躍らせたものだ。その人たちの「雑談」が無ければ、「戦争特派員・浅井久仁臣」は誕生しなかった可能性が高いから、感謝こそすれ、悪く言うつもりは無い。

 ただ、幼少年期には自慢であった父の遺影に映る勲章も、戦争の実態を知るに連れ、思春期になると殺した人の多さと考えるようになり、母を「侵略者」と罵るようになった。「久仁臣」という名も、「永久に裕仁天皇の臣下たれ」との由来と知り、嫌悪するようになった。

 今日母から見せられた両親の結婚写真がクシャクシャに折られ、一部分が切り取られていた。私はそのように怒りを写真にぶつけた記憶はないが、兄がそのような事をする筈がなく、私の仕業に違いない。


 今にして思えば、母も戦争によって苦難の道(10ヶ月間、幼子を抱えて死線を彷徨った)を歩まされたひとり。当時はさぞかし息子の一方的な罵りに苦しい思いをしたことと思う。


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