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猫に化かされた?

  「事実は小説より奇なり」と言われますが、今日我々の前で展開されたこともそれに当たるでしょう。

 以前、我が家にノラ猫が来るようになったことをお伝えしました。でも、これまでに捨て猫や犬に悩まされてきた大家さんは、「居つかれるからエサをあげないで」と言われました。

やせこけて餓死寸前の「少年猫」の哀れな姿を見るに見かねて、大家さんと話し合いをして「外猫としてなら飼ってもいい。退去時には責任を取ること」で合意。えさを与えるようになりました。栄養が行き届くようになると、「ココ」と名付けた少年猫は瞬く間に立派な体格になりました。

2ヶ月ほど前、ココがもう一匹の猫を連れてきました。「これ、僕のカノジョー」と得意気でした。

大家さんとの約束がありますから、いったんはメス猫を相手にしない方針を夫婦で決めました。でも、ココは心優しく、自分に与えられたえさを彼女に与えてしまいます。そこで、メス猫を家の前に来させないように、心を鬼にして追い払うことにしました。

でも、よく考えると、メス猫が問題です。夜になると、何匹かの繁殖期のオス猫がメス猫を巡ってバトルを繰り返していたからです。下手をしたらこのメス猫が近辺にノラを増やす可能性が高いことに気付きました。そこで、方針を変更。メス猫にえさを与えて慣らしたら避妊手術をしようと決めました。

すると、このメス猫ちゃん。「恋多き女」で、ココとは違うオス猫を伴って現れました。しかも、数日後には、ココ似の「第三のオトコ」まで連れてくる始末。

しばらくすると、メス猫の腹の周りの異変に気付きました。妊娠しているのは間違いありません。

その頃になると、メス猫は僕に懐くようになり、猫にまで嫉妬心を抱く「私、ビョーキなの」妻は、「名前?この家のある地名が中村だから、中村さんで良いんじゃないの?」とヤキヤキ命名。

最初は、「そりゃあないだろう」と思っていた私も、ジェラシー妻がそう呼ぶのを見るうちに「いいかも?おもしろいな」と思うようになりました。

中村さんの腹はその後スクスクと成長。それに連れてジェラシー妻は、中村さんへの愛情が芽生え、平常時の「猫好きの素直な直子」に戻り、平穏な日々が続いていました。

ひと月ほど前、直子が嬉しそうに「中村さん、チョー可愛い。子供産んだよ!大仕事してきたよって訴えてきた」と言いました。

確かに、メス猫の腹回りはスッキリとしています。

でも、問題はその猫をどこに生んだかです。毎日数回えさを食べに来る中村さんの動きを見ていても、家の周りに生んだ気配はありません。

10日ほど前、真夜中に中村さんが来て外で鳴くので食事を与えると、中村さんは信じられない行動に出ました。私を家から離れた処に導くのです。「もしかしたら仔猫の居場所を教えてくれるのかも?」と一緒に歩いていきましたが、足に絡みついたり、道の上で腹を見せたり。進み具合があまりに遅く、また時間も午前1時過ぎでしたから追跡を諦めました。

動物病院に聞くと、メス猫は出産した後、数ヶ月で再度妊娠する可能性があると聞かされました。そこで、早く避妊手術をしなければならないと考え、半径500メートル位のご近所さんや郵便局などに中村さんの写真を持って聞いて周りました。

誰も飼っている人はいないことが確認できたので今日、動物病院に連れて行き、避妊手術をしてもらう計画を立てました。

先日のイヴェントのフリマで見つけた500円のバスケットに慣らそうと、その中に餌を必ず置くことにして今朝、バスケットに捕獲、そのまま山を下りて動物病院に一直線。連れて行きました。

突然何が起きたのか情況の把握に手間取ったのか、最初は可愛い声で鳴いていた中村さんでしたが、途中からは低くうなる様な声になり、これで我々も嫌われたと覚悟しました。

手術を終えて家に向かう車の中でも中村さんは終始不機嫌で、「もう仲良くしてもらえなくなるかも」と直子は何度も口にしました。

家に戻り、玄関で籠から出してミルクと餌を与えると、意外にも外にすぐに出してくれと要求するのではなく、大人しく腹を満たしました。

それからも、家の前でごろごろしている中村さんを見て、直子が「早く帰らないと子供達が待っているよ」と何度も言うと、中村さんは帰る気配を見せました。

「私、ついて行ってみる。一緒に行こう」と言う直子の後を僕も追いました。もちろん、中村さんが我々をどこに連れて行くかは分かりません。

以前真夜中に僕を導いて行った方向に中村さんは歩き始めました。途中、何か虫を見つけてむしゃむしゃ食べたのは、それはそれでご愛嬌です。

ただ、進む道は、森の中。足場の悪いところを、中村さんは道草を食いながら歩きます。でも終始、のどを鳴らして、時折り振り向いて我々に「こっちだよ」と言っているかのように鳴きながら歩きます。

その時点で、我々の期待はぐっと高まり、期待が確信に近付きました。アイフォーンを家においてきたことが悔やまれます。古い携帯の写メでは画質が悪すぎます。

途中、県道に出たものの、後はずっと森の中。途中、小学校の裏を通ります。丁度下校時間で、生徒と先生、それに近所の住民が校庭に集まっていました。彼らの目には、私達はどう見ても変質者。それに子供に見つかると、中村さんが警戒する可能性もあります。校庭に下りて、先生の一人に事情を話し、すぐに又山に戻りました。

森の中を歩くこと45~50分。

ついに凄いことが起こりました。民家の古い納屋の前に来ると、中村さんは我々にひと鳴き。数時間前に手術を受けたとは思えない身軽さで納屋の中に姿を消しました。

耳を澄ますと、母親の乳を求める仔猫の声。僕たちはあまりの感動にウルルン状態です。

でも、壁が高く中が見られません。下の隙間からも「声はすれども姿は見えず」。そこで僕は四つんばいになり、直子を背中に立たせました。

「いるいる。三匹いる。カワイイ子達がこっちを見ている」と直子は震える声で僕に報告します。

我々はその足で小屋の持ち主の玄関に立ちました。でも、不在で話は出来ませんでした。明日朝、訪問をして仔猫たちとの面会を果たしたいと思います。

最後にお願いです。そんな素晴らしいDNAを持った中村さんの子供です。貰い手が殺到すると思われます。家族の一員にしたい方、どうぞ私たちのところまでご連絡ください。お待ちしております。   


 


コメント
管理者の承認待ちコメントです。
  • -
  • 2013/05/17 2:22 PM
うわーお疲れ様でした。
運が良かったですね♪
中村さん、そのまま子猫の所に行かないで子猫達は餓死と言う事になってもおかしくなかったです(;O;)
里親さん見付かりましたか?
  • 福太郎
  • 2013/05/23 4:54 AM
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